米政府、英神経剤襲撃事件で新たな対露制裁

2018/08/09 08:10

 【ワシントン=加納宏幸】米国務省は8日、英南部で今年3月に起きた元露情報機関員らが神経剤ノビチョクで襲撃された暗殺未遂事件にロシア政府が関与したと断定、国際法に違反した化学兵器の使用を理由に対露制裁を科すと発表した。今月22日頃に発動され、宇宙での協力などを除き、国家安全保障に関わる物資のロシア向け輸出や技術の移転が禁止される。

 米政府高官は、新たな制裁にも関わらずロシアが90日以内に化学兵器を使わないと約束せず、また国連など国際機関の査察を受け入れない場合、より厳しい第2弾の制裁措置に踏み切ると説明した。

 暗殺未遂事件をめぐり、トランプ政権は3月、米国に駐在するロシアの外交官60人が諜報活動に携わっていたとして国外追放し、西部シアトルの総領事館の閉鎖を命じた。

 トランプ米大統領は7月のロシアのプーチン大統領との首脳会談後、同国に対して融和的な姿勢を示したとして米国内で批判されてきた。米政府高官は今回の新制裁に関し、「私たちはロシアに対して断固とした姿勢で臨むが、同時に関係を維持するために努力する」と述べた。