日朝議連、日朝首脳会談の早期実現求める決議準備 自民幹部は提出認めず

2018/07/12 07:00

 超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」(衛藤征士郎会長=自民)が、日朝首脳会談の早期実現などを求める国会決議の準備を進めていることが11日、分かった。自民党幹部らは、北朝鮮側に誤ったメッセージを送ることになりかねないとして決議案の今国会提出を認めない方針だ。

 決議案の案文は2種類あり、衛藤氏が10日、議連の役員や各党派の代表者らに示した。ともに平成14年9月に小泉純一郎首相と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長(いずれも当時)が署名した日朝平壌宣言の履行と、早期の日朝両国の首脳の直接会談を求めている。

 一つは、日朝平壌宣言を「日朝両国にとって、国交正常化の規範」と明記し、拉致、核、ミサイル問題の包括的解決のため「我々は政府に対し、速やかに日朝首脳の直接対話を要請する」と訴えている。

 もう一つは「日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指すべきだ」とし、同様に日朝首脳による速やかな直接対話を求めている。

 

 安倍晋三首相は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談について「拉致問題の解決に資するものとならなければならない」と慎重に判断する考えを示している。日本政府は米国とともに、北朝鮮に最大限の圧力をかける方針を崩していないが、案文には制裁継続に関する言及は含まれていない。

 国会決議が行われれば北朝鮮側に付け入る隙を与え、拉致問題の解決に障害となる可能性がある。自民党執行部は衛藤氏に対し、決議案採決は認められないと伝えた。政府高官も日朝議連の動きに不快感を示している。

 日朝議連は11日、総会を国会内で開催。講師に招いた元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、拉致問題解決のためにも日朝国交正常化交渉を優先すべきだとの考えを示した。