トランプ米大統領、TPP復帰検討を指示 通商代表らに

2018/04/13 07:22

【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は12日、米議会議員らとの会合で、米国が昨年離脱を表明した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への復帰を検討するよう、通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とクドロー国家経済会議(NEC)委員長に指示した。同席した議員が明らかにした。

 トランプ氏は今年1月、スイス・ダボスの国際会議に際し、TPP復帰を検討する意向を表明。ウォルターズ大統領副報道官は今月12日の声明で、大統領は1月と同様の趣旨で「より有利な協定が交渉できるのかどうか見直すよう(政権幹部に)指示した」とした。

 会合に参加した共和党のサス上院議員(ネブラスカ州)は「よいニュースだ」との声明を発表。サス氏は「中国の不正に対抗する最善策は自由貿易を信じる、ほかの太平洋11カ国を率いることだ」と指摘した。

 ただ、トランプ政権で1月のTPP復帰検討の表明後、「再交渉に必要な準備作業は何ら進められていない」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)とされ、トランプ氏の発言の真意は不明だ。

 

 ホワイトハウスで開かれた同日の会合は、農業が盛んな州選出の共和党議員や州知事が参加した。

 米政権が発動した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に対して、中国政府は、米国産の豚肉などに関税を課す報復措置を実施。農業や畜産業界がトランプ政権の政策を批判していた。11月の中間選挙を控え、支持基盤への悪影響を懸念する農業州の議員らを前に、トランプ氏が輸出拡大につながるTPP復帰検討に唐突に言及した可能性もある。