ロス米商務長官「対日貿易赤字は大きい」 日本の自動車メーカーに対米輸出削減と現地生産拡大求める

2017/11/14 07:07

 ロス米商務長官は13日、日米の経済関係者の会合で講演し、「日本は決まって自由貿易への支持を述べるが、実際は米国よりはるかに保護主義的だ」と述べ、日本が牛肉に高い関税を課しているなどと批判した。米国が抱える対日貿易赤字の大きな要因が自動車だとし、不均衡解消への努力を求めた。

 ロス氏は日本の自動車市場に「さまざまな基準や複雑な検査手続き」といった非関税障壁が多いと指摘。「高性能な車を生産する日本が、なぜ米国からの輸入に対する保護を必要とするのか理解できない」と述べた。

 米国の対日赤字は自動車関連が8割弱を占める。10月中旬に開かれた日米経済対話で、日本は輸入車に対する騒音・排出ガス検査の緩和で合意したが、ロス氏は米国内での完成車や部品の生産拡大を含め日本のさらなる取り組みを求めた。

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加11カ国が閣僚級で大筋合意に達したことに関連し、ロス氏は、米国のTPP離脱が「地域からの撤退を意味しない」と話した。トランプ氏がアジア歴訪中に掲げた「インド太平洋戦略」については「TPPに比べて広い地理的範囲を対象としている」と述べ、米国がこうした地域内で2国間の通商協定を進める姿勢を改めて強調した。

 また、ロス氏は日本との経済対話に関連し、今後、エネルギーや医薬・医療機器などの分野で、新たな成果が近く発表できるとの見通しを示した。(ワシントン 塩原永久)