日韓関係再び悪化 「嫌韓」と「反日」どちらが強い? 韓国人観光客は年500万人も

2017/02/21 12:40

最近、日本と韓国の関係がずいぶんギクシャクしているわね。韓国の政治の混乱も影響しているようだけど、これからどうなるのかな。日韓関係をテーマに、坂東橋なおさん(45)と安斎あずささん(56)が池田元博編集委員の話を聞いた。

 「きっかけは昨年12月28日、韓国南部・釜山の日本総領事館前の路上に韓国の市民団体が旧日本軍による従軍慰安婦問題を象徴する少女像を設置したことです。当初、地元の釜山市東区の職員が道路法違反を理由に撤去しましたが、同区役所などに抗議の電話が殺到しました。その結果、2日後の30日に区長が一転して少女像の設置を許可すると発表し、市民団体は大みそかに少女像の除幕式を開きました。ソウルの日本大使館前に続いて、日本の外交公館の目の前に少女像が置かれることになったわけです」

 「日本政府は強く反発し、韓国政府に少女像の撤去を求めましたが、韓国側は応じませんでした。そのため、日本政府は今年1月6日、駐韓大使と釜山総領事の一時帰国や、金融危機などの際に日韓両国で外貨を融通し合う通貨交換(スワップ)の再開に向けた協議の中断など4項目からなる対抗措置を発表し、大使と総領事は同9日に日本へ帰国しました。その後、日韓両国の交渉は膠着状態に陥り、大使と総領事は現在も韓国への帰任のメドが立っていません」

 「2015年12月、日本の岸田文雄外相と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が会談し、両国は『慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する』と表明しました。そして韓国政府が元慰安婦を支援するため設立する財団に日本政府が10億円を拠出することで合意しました。韓国政府はソウルの日本大使館前の少女像について『適切に解決されるよう努力する』と約束しました」

 「日本政府はもともと、1965年の両国の国交正常化の際、日本の経済協力と引き換えに韓国が対日請求権を放棄したことを理由として、元慰安婦に日本政府が直接金銭的な補償はしないという立場を貫いていました。しかし韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が慰安婦問題を最終解決するよう日本に迫ったことから、日本政府も譲歩して財団への資金拠出を決めました。15年は国交正常化50周年の節目という経緯もありました。すでに日本政府は10億円の拠出を済ませ、元慰安婦や遺族の中には支援金を受け取った人たちもいます」

 「その代わりに、日本大使館前の少女像を移設させるよう約束したというのが日本側の認識だったのです。にもかかわらず、移設が実現しないばかりか、釜山の総領事館前にも新たな少女像が設置されたことで、安倍晋三首相は態度を硬化させました。一昨年の日韓合意には日本国内の保守層の反発もあっただけに、安倍首相は後に引けなくなっています」