難民申請者の財産没収法案、デンマーク議会可決

2016/01/27 11:00

 【ロンドン=角谷志保美】デンマーク議会は26日、難民申請者の財産の一部を没収できる法案を可決した。

 没収分を難民らの居住費などに充てることが狙いだが、事実上の難民流入抑制策で、国連や人権団体は「非人道的だ」と反発している。

 英BBCなどによると、新法は、当局が難民申請者の所持品を調べ、1万クローネ(約17万円)を超える現金や貴重品を没収できるとしている。結婚指輪など思い出の品は対象外という。

 欧州諸国には昨年来、中東などから多数の難民が押し寄せている。人口約566万人のデンマークで昨年、難民申請者は2万人以上に上った。財政を圧迫するなどの懸念が国民の間に広がっており、法案は81対27の賛成多数で可決された。

 これについて、国連の潘基文(パンギムン)事務総長は「命がけで紛争を逃れて来た人々は同情と敬意をもって迎えられるべきだ」と批判。人権団体などからも批判の声が相次いでいる。